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2006年 秋号(第14号)…やっと秋になります!?
甑島にて  (撮影:岡村理栄子)
2006年 秋号(第14号)…やっと秋になります!?
やっと秋になります!?
院長 岡村理栄子

こんなにも季節感のない近頃なので、この冊子が皆様に届くときの天候が予想できずに困っています。長梅雨の後の猛暑、朝の夕立のような雨、「大丈夫地球?」と心配していますが、心配なのは地球より今の日本でしょうか?

高校生のときに「井戸に子供が落ちたとき、身も知らぬ子でも自分の命を捨てようとも助けようとする心、それが義」と習い、人間はそういうものだと理解していました。また、医学生の時「いくら催眠術にかけられても人は殺人はしない。命令されても殺人はしていけないと心に刻まれているので、無意識にもブレーキがかかる」と習った記憶があります。なのに、最近では自分の子供を殺してしまう親がいるなんて。自分の子だけではなく、いたいけない子どもを殺してしまうことがどうしても理解できません。

当院にも多くの子供の患者さんがみえますが、皆さん子育てに一生懸命です。最近小金井公園に散歩に行くと、一人の親御さんに一人の子供がべったりとくっついている姿が見られます。いつも、一対一です。滑り台も砂場もそういうペアで一杯です。「変だな?どうして親同士でしゃべったり、子供同士で遊んだりしないのだろう?」と思っていましたら最近のニュース、しかたがないのでしょうか?それにしても子供を育てるのにいい環境といわれる小金井市でこうですから…。私は色々な小学校~高校で生徒さんに講演活動をしていますが、小金井市で開業しているというと「あの小金井!」と言われます。教育のレベルや生徒さんたちのレベルが都内随一とのこと。鼻が高いですね。

親御さんたちは子育てで一生懸命ですが、私たちは何かできないだろうか?と思い「皮膚の大切さやおしゃれによる障害」などの講演を学校でしています。最近は紫外線障害が学校でも問題になっています(裏表紙参考)。人の皮膚は一人、一人遠い紫外線に対しても反応が違います。全面的に全生徒に学校で日焼け止めを塗るということに実現が難しいかもしれませんが、日焼け止めが、ある人にはどうしても必要であることや、人は一人一人が違いお互いにそれを認めていかなくてはいけないと話すのに肌質の違いの話を使っています。

外来にくる患者さんにも「赤ちゃんが小さなうちはお母さんの爪は短くね」「夏の間はつなぎは着せないで。暑いのよ、赤ちゃんも」「おうちにいる間はお湯で御尻拭いてね。御尻拭きでかぶれることもありますよ」「下着を着るとあせもが減りますよ。暑くなるときは1枚でも2枚でも同じで涼しくなるときは2枚の方が早くなるのよ」とおかあさんにアドバイスでしゃべりどうしですが、驚くことに「そんなこと誰も教えてくれなかった!」というお母さんが多いことです。母親同士も回りともなかなかコミュニケーションが取れていないようで、最近の子育ての大変さが感じられます。押し付けがましくなくどうしたら色々若いお母さんに話せるか私の今の問題です。また、世の中には変な人もいるけれど多くの人は義を知る人で、赤ちゃんがいると話しかけたくなり、顔がニコニコしてしまう人が多いことを分かって貰いたいと考えるこのごろです。