東京都皮膚科医会

寒かったり、暑かったりの繰り返しで、全く季節がよくわからないままに、もうすでに　一年の半分が過ぎてしまいました。ただ、今年の桜はあっという咲きましたが十分楽しめました。皆様は如何でしたか？　本当に、小金井公園は桜の名所ですね。

さて、「趣味はなんですか？」とは、よく皮膚科医が質問することです。特に手の皮膚炎の時は必ず職業とともにお聞きします。それは趣味をする時の触るものや日光、汗などが原因で皮膚炎（湿疹）がよく出て本人は気づかないことが多いからです。

例えば、旅行が趣味の方が、旅行の後に「顔が脹れて赤くなって痒い」といらしたらたくさん質問をします。「化粧品はいつもと同じでしたか？」…「友達のものを使いました。一回は温泉に置いてある物を」「それでお天気はどうでした？そして、何泉でしたか？」…「良く晴れていました。温泉は硫黄泉でした」「では、日焼け止めはどんな種類のものを使いましたか？吸収剤が入っているものですか？何回塗りなおしましたか？」しつこいです。でも、かぶれなどは薬で簡単に治せるのですが、身近なものでかぶれていたり、日光皮膚炎だったりすると、これからは再発の予防にどう過ごすかが大切ですので、ここは我慢してお答え下さい。

ガーデニングでは桜草（葉、花、茎でもかぶれます）、つた、しそ、菊などの植物によるかぶれ、毛虫による皮膚炎（桜、椿、梅ノ木などにつきやすい）、虫刺され、毛虫の一種であるイラガや蜂にさされた場合などは、痛い上に稀ではありますがアレルギーを生じ危険なことがあります。 　最近多くなった、山登りでは靴ずれや血豆、特に爪の変色、ぶゆに刺されて脚全体が脹れてしまったり、野外にいるマダニが体について、手術して取らなくてはいけなくなったりすることがあります。長野、．山梨万面で多い気がしますが、小金井はそちらに行きやすいからでしょうか？ 　マリンスポーツではくらげ、ヒトデ、プランクトンによる皮膚炎が挙げられますが、皆さん、海外での活動も多く夏休みや連休明けは緊張します。沖縄、オーストラリアはヒトデやウニが多いのでサンダルを履いたままで泳ぐことをお勧めします。

学校でのクラブ活動も尋ねます。テニスやバレーポール、バスケットによる手の湿疹、足の出血、胼胝（たこ）、いぼ、巻爪。剣道ではその上、面によるかぶれも加わります。野球ではキャッチャーが可哀想で、マスクをかぶり帽子をかぶれない（後ろ向きにつばをする）ことや立ち位置が悪いため（ピッチャーがまぶしくないようにしてあるので）、太陽光線と土ぽこりで湿疹やニキビが悪化します。

勿論、趣味はスポーツだけでなく、吹奏楽で唇が楽器の金属にかぶれていたり、バイオリンを弾く方は顎や肩に硬い結節ができたりしますし、生け花は花のかぶれ、プラモデル作りで接着剤のかぶれもあります。月に一回だけしかないことでも教えて下さったら、診断の助けになりますのでよろしくお願い致します。

余談ですが、岡村の趣味は読書です。どんどん目が悪くなってきました。中学、高校では短距離とハードル、幅跳びの選手でした。とても、今はできない趣味です。長距離走が趣味なら続けられたのにと残念です。

従来通り、以下の治療も当院では行っています。ご相談ください。
（健康保険でできるものと、自費のものがあります）